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Please send it by Wednesdayは、失礼な表現?(英文ビジネスメール)

2008年08月27日
★失礼な表現か、丁寧な表現か★
 
ビジネスでは何かを依頼するメールを書くことが多いですが、日本人にとって、依頼するときの丁寧さを理解して、表現を選ぶことが難しいようですね。
 
 
でも日本語でも、電子メールだと、ちょっと失礼な表現をよく見かけますよね。
 
自分ではそんなつもりではなくても、メールは表情も声のトーンもなく、文字だけであるため、直接話をするときなら大丈夫な表現でも、メールでは相手に失礼に聞こえる場合がよくあるのは、日本語も英語も同じです。
 
まず、メールは誤解されやすい、ということを前提として、何かを依頼する文章を書くときには、細心の注意を払わなければならない、ということを念頭に書きます。
 
では、具体的な表現を検討してみます。
 
 
Please send it by Wednesday.
 
「水曜日までに送ってください」
 
Pleaseがついていますが、相手に選択の余地を提供していない「要求」の文章です。
 
しかも期日も指定していますので、かなり拘束性の高い要求です。
 
 
相手がそれを期日内に送って当然、という状況(相手も自分も同じ認識)なら、さほど問題はありません。
 
しかし、本来はその条件で送る必要がないものなのに、送ってもらうことを依頼する場合なら、当然、もう少し丁寧に表現しなければなりません。

つまり依頼内容について、送り手と読み手がどう認識しているのかによって、使える表現かどうかが決まります。 
 
 
★相手と自分の立場★
 
また、相手と自分の立場や力関係も、表現を左右します。
 
ダイレクトで簡潔明瞭な指示として、自分が相手より上の立場(上司や顧客など)にあって、要求を必ず守ってもらわないと困る、という状況なら、上記の表現は、問題ありません。
 
そうでない場合は、自分がどういう立場で相手と接したいのかを意識して、表現を変えると誤解を招かなくてすみます。
 
It would be helpful if you could send it by Wednesday.  
 
  送ってくれたら助かるのですが。
 
I would be very happy if you could send it by Wednesday.
 
  送ってくれたら嬉しいのですが。
 
上記の表現なら、「要求」より、「お願い」している印象です。
自分の仕事を助けてもらうために協力してもらっている場合に使えるでしょう。
 
 
★表現の丁寧さを判断するポイント★
 
他にもいろいろ表現はあると思いますが、重要な点は、
 
・相手の行動を強制する表現か、あるいは
・自分の気持ちを伝えている表現か
で、考えると丁寧さを判断しやすいと思います。
 
「送ってください」というのは、相手の行動を強制していますが、
「送ってくれると(私が)助かる」というのは、相手が行動を起こしてくれたときに自分がどうなるか、を伝えるわけです。
 
上司の立場であっても、部下とどのような関係を保ちたいかによって、使う表現は異なりますので、もちろん、このように丁寧に言うのも良い使い方です。
 
実は、心理学に
 
I(私)メッセージ
You(あなた)メッセージ
 
というものがあります。相手に行動を促すときに、I(私)メッセージで伝えたほうが、ソフトにうまく伝わります。
 
 
I would be very happy if you could send it by Wednesday.
 
 
この表現は、実質的には、Youメッセージの「(あなたが)送ってください」と同じ要件を伝えていますが、もし、あなたが送ってくれたら、自分が嬉しい、というIメッセージにすることで、相手に助けてあげたいという気持ちを喚起させます。
 
 
★相手と自分の距離★
 
また立場だけでなく、相手と自分の距離も表現を左右します。
 
Please send it by Wednesday.
 
といっても、相手が都合が悪ければ、相手からムリだと簡単に言えるような関係、とても親しくて日頃からよくやりとりしている関係なら、問題ないでしょう。
 
逆に慣れていない相手、ビジネス上の取引先へのメールには、強制力をアピールしたい場合を除き、もう少し丁寧な表現を使うのが無難です。
 
 
★さらには、説明することが丁寧につながる★
 
「水曜日までに」という期日を一方的に指定している理由を、きちんと相手に伝えるだけで、丁寧さが格段に高まります。
 
理由を述べていなければ、いくら丁寧な表現でも、相手の都合を考えずに一方的に希望だけ言ってくる、厚かましい人と解釈されかねません。
 
I would be very happy if you could send it by Wednesday if possible.
I am going to present the information to one of my client companies on Friday, so it will give me enough time for preparation.
 
できれば水曜日までに送ってくれると嬉しいです。金曜日にクライアントに提出するので、準備の時間がとれるのです。
 

★まとめ★
 
つまり、同じ表現でも、そのメールの内容、要求の重要性、書き手と読み手の立場や距離、どういう関係を築きたいかなど、いろいろな要素で表現を選ばなければならない、ということです。
 
 
 

 
 
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